Title:
丘珠の家
Location:
Sapporo,Hokkaido,Japan
Completion:
May 2018
Project Architect:
吉本 考臣
Structual Architect:
YAMAWAKI KATSUHIKO Architectural Engineering Design / 山脇 克彦
Build Contractor:
Site Area:
317.26㎡
Footprint:
83.08㎡
Total Floor Area:
148.59㎡
Stories:
2F
Purpose:
Concept:
敷地は札幌市郊外の丘珠町に位置し、玉ねぎの栽培が盛んな地区である。ですが、年々高齢化に伴い農家が減少して農地だった場所が宅地となり住宅地に変化し始めている地域。
昔の農家を営んでいた人の古い住居、札幌の中心地から移動してきた新しい住居が大別してその二種が混在した風景をつくっている。
このような地域に一つの住宅を設計するというプロジェクト。
菜園、カーポート、土間、シンプルな空間、プライバシーの確保という施主からの言葉が今回の設計に対するキーワードとなった。
菜園と言う、庭よりも生活に近い外部空間をどのように内部空間の生活に寄り添ったものにするかを考えた。
種を蒔く時期や収穫時期など季節の時間軸があるように、1日の生活の時間軸の中に菜園(外部空間)との関係を貫入させることで菜園がより近い生活の一部となる。
菜園とつながる土間空間を寝室や縁側廊下(アプローチ動線)に隣接させ、縁側廊下の上部天井を仕上げず、梁あらわしにし菜園の下屋への連続性を持たせることにより外部の意識を高めている。そのことにより、色々な生活の時間軸の中に菜園(外部空間)を貫入させるとともに菜園、カーポートなどを家型が重なる住居としての一つの構えの中に入れ込むことで塀、独立カーポートなどを設けるよりもプライバシーの確保と外部空間とのつながりがバランスのとれたものとなると考えた。北海道という厳しくも豊かな外部環境と内部のつながりが再認識することができるのではないだろうか。

Photo by Takaomi Yoshimoto