- Title:
- OH8 office
- Location:
- Sapporo, Japan
- Completion:
- June 2015
- Project Architect:
- Takaomi Yoshimoto
- Structual Architect:
- YAMAWAKI KATSUHIKO Architectural Engineering Design / 山脇 克彦
- Build Contractor:
- 株式会社 匠和建工
- Concept:
- ・arch daily 掲載
・AECCafe 掲載
・Archello 掲載
築40年の鉄骨造3階建て1階部分に位置する1つのオフィス空間を2つのオフィス空間へ改修。
どのようにして既存の建物の良さを活用しつつ、低コストで断熱効果を向上させることを課題としたプロジェクト。既存の建物は、道路に面した西側から駐車場に面した南側にかけて、腰から天井近くまでの窓が連続し、改修前のオフィス環境は冬季には窓からの冷気が進入し、夏季には強い日差しを受けるためブラインドを締切り閉鎖的な空間となっていた。
長時間のデスクワークには適さない環境であった。負の要素でしかなかった既存の連続した窓をどのように新しい空間に落とし込むか、どのようにプラスの方向へ変化させれるかを考えた。
デスクワークなどで長時間滞在する空間に対しては、既存内部空間にもう一つ内部空間を作り、エアーヴォリュームを小さくし冬季間の空調効率を高めることと採光調整を優先に考え、外部と内部空間の間に窓が連続する緩衝空間ができ、その場所がオフィスで働く人と、他の人を結びつけるような場所となるように構成し、入れ子ボリュームの上部は人が乗れる耐力を確保し、物置としての利用もできるようにした。このオフィス空間を印象付ける大きい引戸は、クライアントの仕事と関係のある鉄を仕上げに使用し、一方はクロメート処理を施した鉄板、もう一方は亜鉛メッキ処理を施した鉄板を用いた。北側の共用の水回り、ロッカー室は上下に分かれている既存の窓の採光を有効利用するため室内の天井高さを抑え、上部の窓を共用廊下を照らす窓として利用した。
今後、環境の厳しい北海道にも増えていくであろうリノベーションの一つの形を提案できたと思う。